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製菓クラスで作るのは、おうちで食べて嬉しくなるお菓子

製菓クラスで作るのは、おうちで食べて嬉しくなるお菓子

ココットキッチンスタジオには製菓クラスがあります。日本はお菓子大国で、スーパーにはお菓子メーカーが工夫をこらしたチョコレートやビスケットが並び、コンビニでは本格的なスイーツが手頃な値段で手に入ります。ですから、わざわざうちでお菓子を作らなくても、すぐ、安く、お菓子は買えます。

私も時折、めいっぱいクリームが詰まったシュークリームやロールケーキが食べたくなって買っています。その一方で、うちで作るお菓子にも捨てがたい魅力を感じてお菓子作りに熱中してきました。

今日は、どうして私がお菓子作りを始めたのか、何がそんなに面白いのか、そのきっかけを少しお話したいと思います。

お菓子づくりのルーツ

お菓子の移り変わり

今でこそパテシエという職業が一般的に知られて小学生の“将来なりたい職業”にランクインし、ため息が出てしまうほど美しく艶やかなケーキがショウウィンドウに並んでいますが、私が子供の頃にお店で売っていたケーキは、どれもシンプルなものでした。ショートケーキ、アップルパイ、シュークリーム、プリンなどで、ショートケーキもスポンジケーキをクリームシャンテでぐるりと塗ってトップにいちごを放射線状に均等間隔に並べてちょっとホイップするのが定番。
ケーキはお客様がいらした時や誕生日等の特別なイベントしか食べられない贅沢品だったので、私がもっぱら食べていたのは駄菓子屋の10円菓子です。当時、私が住んでいたのは秋葉原でしたが、今の秋葉原からは想像がつかない平和な街で、駄菓子屋さんもありました。放課後にみんなで駄菓子屋に寄ってソースせんべいや麩菓子を食べながら店の前の通りでゴム飛び(これも実に昭和的な遊び)をする、のんびりした街でした。

思い出の本

そんな子供時代のケーキの思い出は、本に登場したお菓子たちです。
よく覚えているのが「やかまし村のこどもたち」。この本はスウェーデンの農村の3軒のうちに住む子供たち6人の日常生活を描いたお話です。お菓子が頻繁に登場する物語ではなく、お菓子が登場する場面はとてもさらりと書いてあるのですが、とても私の興味をひきました。

例えば、主人公のリーサという女の子の7歳のお誕生日の話では、朝、おとうさん、おかあさん、2人のお兄さん、そしてメイドのアクダがベッドの中にいるリーサにお盆を渡すというくだりがあります。

「お盆の上にはココアの入った茶碗と花をさした花瓶、それに砂糖をかけ、ほしブドウを入れた大きいケーキがのっていました。ケーキの上には砂糖でこんな字が書いてありました“リーサ七歳”。このケーキはアグダが焼いてくれたのです。」

これだけのあっさりとした記述ですが、当時小学校3年生くらいだった私の好奇心をそそりました。 私は“ほしブドウ”というものを知りませんでしたし、誕生日のケーキを家で焼くことにも驚きました。“大きいケーキというのはどの位大きいのだろうか?”と真剣に考え、一面に砂糖がかかった干しブドウ入りのケーキというのはさぞ美味しいのではないか?と羨ましく思ったものです。

このほかにも「やかまし村のこどもたち」には冬に雪まみれになって森に住むクリスティンおばさんの家を訪ねた時の記述があります。

「クリスティンは、ワッフルの焼き型を火のうえにかざして、わたしたちにワッフルを焼いてくれました。それから、火のまんなかに立てた三脚台にコーヒーわかしをのせて、コーヒーをわかしてくれました。」

ワッフルってどんなお菓子なのだろう? 寒い日に暖炉の火で焼いたそのお菓子はとても美味しそうに思えました。その後、近所の商業ビルにコロンバンが店を出し、ショーケースの中にワッフルを見かけた時の驚きと興奮!半月状にたたんだ生地の中にクリームをはさんだワッフルにはカスタードクリームとチョコレートクリームの2種類があり、抹茶やジャムをはさんだもの等、バリエーションが増えていきました。ワッフルは私の大好物になり、どうやってこれを買って貰えるかが大きな関心事になりました。

私のお菓子へのあこがれは、こんな風に外国の物語の一コマから始まったのだと思います。そして、物語とセットだったことで(お菓子のある暮らしって素敵だな)と感じ、その気持ちは半世紀近くたった今でも少しも変っていないと思うのです。

私が子供の時に強い影響を受けた外国の物語とお菓子の話はまだありますが、また別の機会にお話ししましょう。

ココットキッチンスタジオの製菓クラスで作るのは、おうちで食べるおやつやデザートです。普段の日のおやつもありますし、クリスマスのような季節のイベントに食べるものもご紹介していますが、大事にしているのは嬉しくなるお菓子です。そして、みなさんの定番のお菓子になってくれたら、「ここぞ」という時に作るお菓子に出会ってくれたら・・と思っています。

島根県江津市のお料理教室から

ココットキッチンスタジオは料理、パン、お菓子が学べる料理教室です。
作り慣れた定番のごはんをもっと美味しく作るために意外と忘れられている「基本」、新しい味の世界をのぞいてみる「好奇心」、日頃の疑問や悩みの答えを見つける「発見」の3つを大切にしています。
島根県のちょうど真ん中あたりに位置する江津市にある古民家のキッチンスタジオで一緒に「美味しい」を見つけませんか? 浜田市、大田市、邑南町からも食いしん坊の皆さんにお越し頂いています。

ぜひ一度、足を運んでみてください!

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